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かづのファミリークリニック

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2024/09/01

コロナウイルス感染症治療薬について

院長です。日曜当番医業務にあたりながらこのブログを書いています。

新型コロナウイルス感染症が再流行しております。現在流行中の変異株は、70代以上の患者さんでしばしば肺炎を引き起こしております。当院でも肺炎の患者さんがいましたが、近隣病院がベッド満床でやむなく外来管理とした方もいらっしゃいました。

小児や若い方は1-2日程度の発熱で改善することが多いですが、高齢者と同居している方はくれぐれも家庭内感染しないようお気をつけください。

現在、コロナウイルス感染治療薬として手に入りやすいのはパキロビッド(ニルマトレルビル/リトナビル)、ラゲブリオ(モルヌピラビル )、ゾコーバ(エンシトレルビル)の3種類があります。

この中で最も重症化予防効果が期待できるのはパキロビッドであり、異論のある医師はほとんどいないと思われます。ただしパキロビッドは飲み合わせの悪い薬が非常に多く、腎臓の悪い方は減量して内服する必要もあります。扱いにくい面が多くあり、現場では嫌われることの多いお薬です。処方確認に時間がかかるため採用していない医療機関も多々ありますが、当院では重症化リスクの高い患者さんにはきちんと確認した上で処方するようにしております。

残念ながらパキロビッドが内服できない方にはラゲブリオを処方しております。飲み合わせの悪い薬剤がほとんどなく、腎臓の悪い方にも減量する必要がありません。処方する側としては、確認事項が少ないので楽に処方できるお薬です。現段階では、重症化予防効果はパキロビッドほどは高くないと考えられています。

上記2つのお薬は、いずれも重症化リスクの高い方に限り処方が可能です。ゾコーバは唯一、重症化リスクのない方にも処方可能なお薬ですが、当院ではそもそも重症化リスクのない方には積極的な治療はお勧めしておりません。

上記3剤とも、非常に高価なお薬ですので、効果や有用性を医師とよく相談した上で内服することをお勧めします。

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